乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果で慢性炎症・うつ・アトピー改善

ストレス対策には乳酸菌・腸内細菌が効果的です。またキラーストレス対策は慢性炎症・うつ・アトピー性皮膚炎を改善するために大切です。

ストレスによる腸内細菌叢の変化と炎症の関係とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症うつアトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回はストレスによる腸内細菌叢の変化と炎症の関係について書いていきたいと思います。

 

これまでの記事では腸内環境や腸内細菌のバランスを整えることが有効なストレス対策になると共に、副腎の疲労や慢性炎症を防ぐことにもつながるということについて述べてきましたが、実は、ストレスによって腸内環境が悪化することで問題になってくるのは、腸管のバリア機能が弱まってしまうことでもあるのです。

もし腸管のバリア機能が低下してしまうと、免疫系を刺激し、炎症を引き起こす原因にもなってきます。

このあたりのことについては、ロブ・デサール , スーザン・L. パーキンズ氏らによる『マイクロバイオームの世界』(斉藤隆央 訳)で詳しく述べられているので、少し長いですが引用してみたいと思います。

 

微生物コミュニティの構造の変化は腸にいくつかの影響を及ぼす可能性があるが、なにより重大なのは、炎症にかかわる影響かもしれない。消化管では、腸壁の透過性を上げ、結果的に腸の微生物相の数と種類を調整するうえで決定的な意味をもっている。ストレスは腸膜の透過性を上げ、結果的に腸の微生物相に影響を及ぼす。腸の粘膜は微生物に対するバリアの役目を果たし、免疫細胞の非常に効果的なシステムが、すり抜けようとする微生物を始末していることを思い出してほしい。(ロブ・デサール , スーザン・L. パーキンズ『マイクロバイオームの世界』斉藤隆央 訳 p255

 

だが、腸壁の透過性が変わると、この防御システムが破られ、大量の微生物が粘膜層を越え、免疫細胞や中枢神経系の細胞とやりとりしはじめる。その腸の微生物相をプロバイオティクスや抗生剤の投与で変えると、えてして炎症が阻止されて腸膜の透過性が下がり、結果的に宿主動物に起こる反応は神経ストレスの低下を示している。過敏性腸症候群IBS)や炎症性腸疾患(IBD)などの疾患は現在、炎症や、その神経系への影響とからめて解明が進んでいる。こうした疾患や、同じく炎症性の腸疾患であるクローン病が、いまや一般に心理的な問題と併せて診断されるのは無理もない。(ロブ・デサール , スーザン・L. パーキンズ『マイクロバイオームの世界』斉藤隆央 訳 p255

 

マイクロバイオームの世界

 

このようにストレスによる腸内細菌叢(腸内フローラ)の変化は、過敏性腸症候群IBS)や炎症性腸疾患(IBD)などを発症させる可能性を高めると考えられるため、日頃からストレス対策を行うことによって、腸内細菌のバランスを良好に保つことが重要であるように思います。

具体的には野菜や海藻類、発酵食などを多く摂るようにする食生活を心がけることです。また、ストレス解消のために、適度な有酸素運動を行ったり、ゆっくりとした呼吸マインドフルネス瞑想を行なったりして、副交感神経を優位にすることも、腸の健康につながります。

 

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