乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果で慢性炎症・うつ・アトピー改善

ストレス対策には乳酸菌・腸内細菌が効果的です。またキラーストレス対策は慢性炎症・うつ・アトピー性皮膚炎を改善するために大切です。

ストレスが原因で起こる慢性炎症とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果は慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は「ストレスが原因で起こる慢性炎症」について書いていきたいと思います。

 

では慢性炎症について述べる前に、そもそも「炎症」とは何でしょうか?

「炎症」とは分かりやすく言えば、何らかのきっかけでカラダに生じたダメージに対する反応のことです。細胞やウイルスが侵入したり、切り傷を負ったりして炎症が起きた体の部位は、腫れや痛み、発熱などが起こりますが、私たちの体内に備わっている免疫システムがすみやかに対応してくれます。

ちなみに風邪による発熱や切り傷、火傷などによって起こる炎症は、一般的に「急性炎症」と呼ばれています。しかしその「急性炎症」とは別に、だらだらと続いてしまう「慢性炎症」があるのです。

 

 慢性炎症は、ほとんどの場合、痛みなどを感じることがなく、外から見てわかるような症状もあまりありません。

 しかし、専門家が顕微鏡で体の組織をていねいに見たり、特殊な血液検査を行ったりしていくと、かすかな炎症反応が確認されます。とくに、脳で起こるものは〝ミクロの慢性炎症〟とよばれ、かなり精密な検査を行っても発見しにくいといわれています。

 そして、そのぐらい微弱なものだとしても、炎症がジリジリダラダラと続けば脳や体は確実に疲弊し、蝕まれます。洞窟にしたたる水滴が長い歳月をかけて硬い岩に穴を開けていくように、慢性炎症の蓄積は心身にさまざまなダメージをもたらすのです。

 脳の慢性炎症は、心理ストレスがあるときに起こりやすいことがわかっています。(最上悠『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』p57

 

この慢性炎症については、あまり知られていないかもしれませんが、身体だけではなく脳でも起こります。

そして、この慢性炎症は生活習慣病や、ストレスが関係してくるうつやアトピーなどの原因になっていると考えられます。何となくイライラしたり、調子が悪かったり、元気が出なかったりするのも、この慢性炎症が関係していると思われます。

 

 最近の医学は、環境中の「免疫かく乱物質」が私たちの体内に軽い「慢性炎症」を引き起こし、生活習慣病を作り出している、ということを明らかにしています。この慢性炎症は、くすぶり型の軽い炎症で、動脈硬化、肥満、糖尿病などの原因となる「代謝炎症」あるいは「自然炎症」、がんやうつ病を引き起こす炎症、老化に伴って進行する「加齢炎症」などを包括する新しい概念です。(金子義保『炎症は万病の元 生活習慣病の真実、医療の現実』p2

 

金子義保『炎症は万病の元 生活習慣病の真実、医療の現実』

 

またストレスホルモンの「コルチゾール」が分泌され続けることで、副腎が疲れてしまう「副腎疲労」や「慢性疲労症候群」、対処しないと命に関わる「キラーストレス」なども、慢性炎症が関わっています。

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このことに関して、精神科医の最上悠氏は『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』のなかで、「脳の慢性炎症は、心理ストレスがあるときに起こりやすいことがわかっています」と述べていますが、うつやアトピーの症状と心理ストレスの背景には、この慢性炎症があるのです。

 

「脳の炎症」を防げばうつは治せる

最上悠『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』 永岡書店

 

慢性炎症を防ぐには運動と食事

では、脳と体の慢性炎症を改善するにはどうすれば良いのでしょうか?

最上悠氏は『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』のなかで、

  1. 「脳や体で起きている慢性炎症を抑える」
  2. 「慢性炎症の原因となる心理ストレスを減らす」

ことが大切だとしています。

また、「慢性炎症を改善するための、〝抗炎症のライフスタイル〟」として、「運動」と「食事」というふたつの切り口を挙げています。

「運動」に関しては、一般的に1日に30分程度、軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を行うことは、炎症を抑えるのに効果的だとされています。よく運動はストレス解消に最適だといわれますが、ストレスがなくなるということは、からだで起こっている慢性的な炎症が抑えられるということでもあるのです。

「食事」に関しては、ビタミンCやビタミンEを中心にビタミン類をバランスよく摂ることや、ファイトケミカルポリフェノールなど、抗酸化作用がある栄養成分が多く含まれた野菜類を多めに摂ることが炎症を防ぐことにつながっていきます。

さらに、脂質に関しては、必須脂肪酸のうちのオメガ3脂肪酸には炎症を抑える効果があるとされていますので、日頃からオメガ3脂肪酸が多く含まれている食材を摂るようにすることも慢性的な炎症対策には大切になってきます。

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腸内環境を改善して腸内細菌のバランスを整える

それに加えて、腸内環境を改善することも、ストレスによる炎症を防ぐためには、必要になってきます。なぜならストレスによって腸内細菌のバランスが乱れると、その分、腸内細菌のバリアが弱くなることで細菌などの異物が体内に侵入しやすくなり、炎症が起きやすくなってしまうからです。

そのため、日頃から乳酸菌をはじめとした有用菌が含まれた「プロバイオティクス」と呼ばれた食品や、腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖などが含まれた「プレバイオティクス」を摂るようにすることで、腸内細菌のバランスを整えることが、ストレスによる炎症を防ぐことにつながります。

 

慢性的なストレス

  ↓

腸内細菌のバランスの乱れ

  ↓

細菌などの異物の侵入

  ↓

体内の慢性炎症

 

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