ストレスと体温、免疫力の関係とは?
当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果は慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回はストレスと体温、免疫力の関係について述べていきたいと思います。
前回の記事ではストレスが低体温を引き起こすことについて書きましたが、ストレスによって体温が下がってしまうと、免疫力が低下してしまうとされています。
たとえば、免疫学者として有名な安保徹氏も、『体温免疫力』のなかで、以下のように述べています。
低体温が病気をつくるのは、低体温だと免疫力が低下してしまうからです。
免疫力は、細菌やウイルス、体内でつくられた有害な物質などを処理して、体内につねに生存に適した状態に保とうとする能力です。その力が低下しているのですから、体にさまざまな不調が現れてくるのはむしろ当然のことでしょう。(安保徹『体温免疫力』 p75)
体温免疫力の考え方からいえば、現在の医療は免疫力をかえって低下させ、病気を悪化させる治療が少なからずあります。解熱剤、痛みどめ、抗がん剤、ステロイド剤……。これらはすべて交感神経を刺激して、免疫力を低下させてしまいます。
私たちは、免疫という自分自身で体をメンテナンスする、すばらしい力を備えています。自然がつくりだしたその能力を十分に発揮してやることが、病気の予防にも病気の治療にも絶対に欠かせません。
免疫力といっても、多くの人には漠然としたものかもしれませんが、目に見える形で教えてくれるものがあります。それが体温です。(安保徹『体温免疫力』 p83)
体温アップで免疫力を高めることが病気を予防する
また、医師の齊藤真嗣氏は、『体温を上げると健康になる』のなかで、「体温が一度下がると、免疫力は三十%も低くなります」が、「体温がたった一度上がるだけで免疫力は五倍から六倍も高くなる」と述べています。
もし必要以上のストレスによって低体温に陥ることで、免疫力が低下してしまえば、その分、がんやアトピーなど、様々な病気になりやすくなってしまうと考えられます。しかし、ストレス対策を行うことによって、低体温を防ぐことが出来れば、その分、免疫力が高まり、多くの病気を予防できると思われます。
そして、低体温を避けるための具体的なストレス対策とは、自律神経のバランスを整えることです。特に時間に追われていたり、忙しすぎたりすることで、交感神経が優位になっている時ほど、ゆっくりとした呼吸や1分間のマインドフルネス瞑想などによって、なるべくリラックスすることが大切です。
また、うつやアトピーに悩まされている方は、寒い季節に限らず、低体温の傾向があるといわれていますので、日頃から温かい飲みものを飲んだり、スクワットなどの筋力トレーニングをゆっくりと行ったりして、からだを温めるように心がけることが必要になってくると考えられます。