乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果で慢性炎症・うつ・アトピー改善

ストレス対策には乳酸菌・腸内細菌が効果的です。またキラーストレス対策は慢性炎症・うつ・アトピー性皮膚炎を改善するために大切です。

『「慢性炎症」を抑えなさい』(熊沢義雄 著)を読んだ感想

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症うつアトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は慢性炎症対策のために『「慢性炎症」を抑えなさい』(熊沢義雄 著 青春出版社)を紹介したいと思います。

 

慢性炎症については、以前の記事でも書きましたが、慢性炎症は糖尿病などの生活習慣病や、認知症、がん、ストレスが関係してくるうつやアトピーなどの原因になっていると考えられます。

また、何となくイライラしたり、調子が悪かったり、元気が出なかったりするのも、この慢性炎症が関係していると思われます。

 

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医学博士であり前北里大学の教授でもある熊沢義雄氏の『「慢性炎症」を抑えなさい』には、この慢性炎症が続くことの問題点が、広範囲にわたって指摘されています。

 

熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』

 

 急性炎症と慢性炎症には、医学上、はっきりとした線引きはないのですが、おおよそ、1週間ほどで治まる一時的な炎症は、急性炎症と考えておいてください。たとえば、ハチに刺されてその部分が腫れ、数日で治まる炎症など、一過性の刺激によって起きる炎症は、これにあたります。胃炎や腸炎でも、たまたま悪いものを食べて一時的にお腹を壊した場合などは、急性炎症といえます。(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p22

 

 これに対して、同じ場所で何度も繰り返される刺激によって長い間起き続けている炎症は、慢性炎症といえます。たとえば、アレルギーで常に鼻の調子が悪く、粘膜が腫れている場合や、歯周病などでずっと歯茎が腫れている場合などは、慢性炎症といえます。

 繰り返しますが、慢性炎症とは、同じ部分がずっと炎症を起こしている状態です。長くなったり悪くなったりを繰り返していることもあれば、だいたいいつも悪い状態のままというケースもあります。(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p22~23

 

 いずれにせよ、慢性炎症を起こしている部分は、どうしてもその組織が少しずつ傷んでいく運命にあります。体内の組織が傷んだということは、その部分が老化した、あるいは病気に近づいたということです。ですから、若さと健康を保つためには、慢性炎症をできるだけ少なくするにこしたことはないわけです。

 中でも問題なのは、「炎症を起こしている」という自覚症状が比較的少ないにもかかわらず、長年にわたって体内で起き続けているタイプの慢性炎症です。(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p23

 

 

熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』

慢性炎症の原因になる「酸化」と「糖化」

本書『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい』の第1章から第3章までは、「慢性炎症」の正体や、慢性炎症の原因について詳しく書かれています。

 

慢性炎症は特に活性酸素によって引き起こされる「酸化」や、終末糖化産物と呼ばれる「AGE」による「糖化」が問題になっていると感じられます。

 

「酸化」とは、「からだのなかがサビること」であり、「加齢やストレス、紫外線、そのほか、喫煙や化学物質などさまざまな影響によって抗酸化力が落ちてくると、体内で起きる酸化と抗酸化のバランスが崩れ、酸化はどんどん進んで」しまうといいます。

 

一方、「糖化」とは、糖とたんぱく質が結びついた「糖化たんぱく質」である「AGE」によって、組織が攻撃され、老化が促されることをいいますが、「最近になって、このAGEは、私たちの体内で炎症を起こす大きな要因のひとつだということがはっきりして」きたといいます。

 

一般的にこの「AGE」が大量に含まれる食品は、こんがりと焦げ目や焼け目がついた料理や、電子レンジで2、3度温めた食品、果糖が含まれた清涼飲料水やハンバーガーなどのファーストフードだとされていますので、AGEを減らすための食生活というものも、慢性炎症対策のためには必要になってくると思われます。

 

ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい

『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい』 熊沢義雄 著 青春出版社

 

慢性炎症を抑えるために大事なこととは?

また、「腸もれ」とも呼ばれるリーキーガット症候群と炎症の関係についても言及されています。

 

さらに、第4章と第5章には、慢性炎症を抑えるための生活習慣と食事について書かれています。

 

特に、玉ねぎの皮に豊富に含まれているケルセチンというポリフェノールや、みかんの皮に含まれているへスぺリジンというフラボノイド、さらに、ぶどうに含まれるオレアノール酸というファイトケミカルの一種に、抗炎症作用があるという記述は、食生活を改善することで、慢性炎症を防いでいくために、非常に参考になります。

 

それに加えてプロバイオティクやプレバイオティクス、ポリフェール、ビタミンDの「3PD」によって、腸内細菌のバランスを整えることの重要性についても述べられています。

 

なかでもビタミンDは、日光浴をする時間が減少していることによって体内で不足しがちになっており、そのことが慢性炎症と関係していると本書では指摘されています。

そのため、1日10~20分、日光に日焼け止めを塗らずに当たることも、慢性炎症を防ぐためには大切になってくるといいます。

 

「慢性炎症」を抑えなさい

 

以上、ここまで熊沢義雄氏の『「慢性炎症」を抑えなさい』を紹介してきましたが、本書を読む限り、長時間、パソコンの前に座り続けることで運動不足の生活を送ることや、日光浴を避けること、加工食品やファストフードを中心にした食生活など、都市型のライフスタイルが、慢性炎症と結びついているのは確かであるという感想をもちました。

 

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