ストレスを受けた時の生体反応とは?
当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果は慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べています。前回は「そもそもストレスとは何か?」ということについて書きましたが、今回は「ストレスを受けた時の生体反応」について述べていきたいと思います。
私たちのからだは「ストレス」を感じると、副腎皮質や副腎髄質からコルチゾールやアドレナリンが分泌され、エネルギーを高めることでストレス反応に対処しようとします。このことはストレスに対する生体の適応現象です。
ちなみのこの生体反応は、内分泌系と自律神経系に分かれます。大ざっぱにいえば、突然車が迫ってきて事故に遭いそうな時など、急な危機に遭遇した場合は「アドレナリン」というホルモンが、人間関係などでじわじわとストレスを感じる場合は、ストレスホルモンである「コルチゾール(コルチコイドの一種)」が分泌されてストレスに対処しようとします。
また、この二つのホルモンは腸内細菌にも影響を与えるといわれています。
ストレス反応の抵抗期の体内の反応
内分泌系
脳下垂体
↓
副腎皮質刺激ホルモン
↓
コルチコイド
↓
体細胞
自律神経系
自律神経
↓
副腎髄質
↓
アドレナリン
↓
体細胞
参考 杉晴夫『ストレスとはなんだろう』 講談社ブルーバックス
ストレスホルモン「コルチゾール」
特にアトピーやうつなどの病気を予防していくために大切になってくるのは、ストレスを感じた際に副腎皮質から分泌されるホルモンである「コルチゾール」です。この「コルチゾール」には、ストレスが原因で体内に引き起こされた炎症を抑える働きがあります。つまり、アトピーになった時に処方される外用薬である「ステロイド剤」と同じ働きをしてくれます。
この「コルチゾール」が問題なく副腎から分泌されれば、体内の炎症は抑えられるのですが、ストレスが慢性的に続いてしまうと、副腎はコルチゾールを分泌し続けなければならないので、副腎は次第に疲れてきてしまいます。そしてなかなかコルチゾールを作れなくなってきます。このような事態は、近年、「副腎疲労」として問題になっています。
そのため、副腎が過剰なコルチゾールを分泌しなくても良いようにストレスから自分を守るかが、対策として大切になってきます。
そしてそのストレスの影響は腸内環境や腸内細菌のバランスによっても左右されるため、これからのストレス対策は腸内環境や腸内細菌に着目することが重要になってくると考えられるのです。