乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果で慢性炎症・うつ・アトピー改善

ストレス対策には乳酸菌・腸内細菌が効果的です。またキラーストレス対策は慢性炎症・うつ・アトピー性皮膚炎を改善するために大切です。

活性酸素と酸化ストレス、炎症の関係とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症うつアトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は活性酸素と酸化ストレス、炎症の関係について述べていきたいと思います。

 

活性酸素は私たちが呼吸をするたびに体内で発生しており、殺菌作用やガン細胞の破壊などに利用されています。

しかし必要以上にストレスを受けたり、激しい運動をし過ぎたりすると、活性酸素が過度に発生してしまいます。この「活性酸素」が増えすぎることは、老化や病気の原因になるというについては、よく知られているかもしれませんが、その「活性酸素」とはそもそも何でしょうか?

活性酸素とは「フリーラジカル」の一種です。

では、その「フリーラジカル」とは何でしょうか?

この「フリーラジカル」については、宇野克明氏による『ミトコンドリア革命』のなかの説明が的確ですので、引用したいと思います。

 

 〝フリーラジカル〟とは原子核を周回する電子の数に不足が生じ、対をなさなくなってしまった元素を含む物質の総称だ。こうした電子、すなわち〝不対電子〟が常に周囲よりその不足した分の電子を調達しようとする性質を持った反応性の高い不安定物質である。

 そのため、フリーラジカルは周囲から電子を強奪し、その時電子を失った周囲の組織は著しく酸化してしまうことになる。

 このようなフリーラジカルを含んだ酸化物質の総称を〝活性酸素種(スーパーオキサイド)〟といい、人体を破壊する怖い物質として恐れられている。活性酸素種の個別名称としては〝活性酸素〟〝ヒドロキシルラジカル〟〝過酸化水素〟、そして〝一重項酸素〟が有名だ。

 こうした性質、名称を持つフリーラジカルだが、その作用で最も恐ろしいのが細胞核DNAに与える酸化損傷だ。フリーラジカルに与えられた損傷は時に恐ろしい 〝がん〟や酸化に伴って生じる各種疾患の増加、あるいは老化促進の原因すら引きおこす。さらに、こうした減少を放置すれば、その強い酸化反応は連鎖的に 〝電子の強奪〟を繰り返し、更なる状況の悪化さえもたらしてしまうだろう。(宇野克明『ミトコンドリア革命』p61~63

 

このようにフリーラジカルは、細胞の老化促進や、がん、さらにはアレルギーなど、様々な病気・疾患の原因になるとされています。

では、なぜそのように老化や病気の原因になるのかといえば、宇野氏が述べているように、フリーラジカルは、「細胞核DNA」に「酸化損傷」を与えるからです。分かりやすく言えば、「悪玉」と呼ばれる活性酸素は、私たちの細胞にサビつきと劣化をもたらすのです。そしてこのことは「酸化ストレス」とも呼ばれています。

 

酸化ストレスは炎症を引き起こす

酸化ストレスは炎症を引き起こす

また酸化ストレスはサイトカインを暴走させるきっかけにもなり、そのことが「炎症」を引き起こす原因にもなるとされています。

つまり必要以上のストレスは細胞の酸化と劣化をもたらし、さらには「炎症」までも引き起こす原因になってしまうのです。

「炎症」はストレスホルモンを分泌する副腎を疲労させることにもなり、炎症が長引けば「副腎疲労症候群」といった問題も起きてきます。

したがって、病気の予防や老化の促進を防ぐためには「活性酸素」による酸化ストレスを減らすことが重要になってくるのです。

その活性酸素による酸化ストレスを減らすためには、抗酸化作用があるビタミンCやポリフェノール類などを多く摂るようにすることが有効だとされています。また、近頃は悪玉の活性酸素のみを除去する「水素分子(H₂)」が含まれた水素水を飲むことも活性酸素対策として効果的だといわれています。

また、日頃から「マインドフルネス瞑想」などを行うことでストレスの感じ方を変えることも、ストレスによる活性酸素の増大を避けるためには大切だと思われます。

ちなみにうつやアトピーの症状も、心理ストレスによって活性酸素が増大することが深く関係していると思われますので、うつやアトピーを改善していくためにも、ストレス対策は必要になってくると考えられます。

 

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イライラを抑えるためのストレス対策にはマインドフルネス瞑想がオススメ

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べています。

これまでの記事では主に、これからのストレス対策は、腸の健康を保つことから始まるということについて書いてきましたが、今回は「イライラを抑えるためのストレス対策にはマインドフルネス瞑想がオススメ」であるということについて述べていきたいと思います。

 

日常生活のなかのストレスで、イライラしたり、モヤモヤしたり、緊張したりしたら、その度にマインドフルネス瞑想を行う習慣をもつことは、ストレス対策としてかなりオススメです。

ストレスによってイライラしている時は、実は身体のなかで、ひそかに炎症が起きていると考えられますし、その炎症を抑えるために副腎からコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌していると考えられます。

しかしイライラしている自分に囚われず、冷静になることは、その炎症を抑えたり、副腎の負担を少なくしたりすることにつながると思われます。

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実際、NHKの、体を蝕む「キラーストレス」の特集番組で、マインドフルネス瞑想を行うと、RIPK2という遺伝子の働きが抑制され、ストレスホルモンの「コルチゾールの値」が正常に回復するという研究結果が紹介されていました。

では「マインドフルネス瞑想」の「マインドフルネス」とは一体何でしょうか?

ジャン・チョーズン・ベイズ氏は『「今、ここ」に意識を集中する練習』のなかで、「マインドフルネスとは、自分の体や頭や心のなか、さらに身の回りに起きていることに意識を完全に向けること。批判や判断の加わらない「気づき」」だと定義しています。

また、

 

 すべてをありのままに受け入れて「今、ここ」にいることを学ぶと、人生の不満の多くは消えていき、小さな喜びをたくさん見出せるようになります。マインドフルな「気づき」の瞬間は、誰にも経験があると思います。対象を完全に意識していて、すべてが明らかでまざまざと感じられるような瞬間が、少なくとも一度はあったのではないでしょうか? 何か特別に美しいものを見たときや、激しく胸を打つ出来事を経験したときです。(ジャン・チョーズン・ベイズ『「今、ここ」に意識を集中する練習』高橋由紀子 訳 p17)

 

と述べています。

「今、ここ」に意識を集中する練習

マインドフルネスとは今の瞬間に気づくこと

「瞑想」というと、どこか難しい印象を受けるかもしれませんが、いきなり心を長時間空っぽにすることは出来ません。また宗教を連想する必要もありません。ストレス対策として「マインドフルネス瞑想」を行うことは、今の瞬間に気づくためのトレーニングだと捉えれば良いのです。

このことに関して、例えばヨガ・瞑想講師の吉田昌生氏は『1分間瞑想法』のなかで以下のように述べています。

 

 瞑想と聞くと、多くの人が「『無』にならなければならない」と思うようですが、必ずしもそうではありません。

 マインドフルネスの目的は「気づく」ことです。

 「気づき」が連続することで「無」になることはありますが、「無」になることが目的ではありません。雑念が湧いても、それに気づいて、再び集中すればいいのです。

 瞑想で大切なことは、次の2つです。

 

  1. 感覚に集中すること
  2. 集中に途切れたことに気づくこと

 

(吉田昌生『1分間瞑想法』p54)
 

 

実際にマインドフルネス瞑想を始めてみると、すぐに今の瞬間に集中することが出来ず、「雑念」が浮かんできてしまうと思いますが、「雑念」が浮かんできてしまうことは決して悪いことではありません。初めの頃は誰でもそうなので、自分を責めることは避け、浮かんで来た雑念を対象化(観察)できるよう、日々、トレーニングを続けてみましょう。

 

 まず注意を向けること、そこから注意がそれたら戻すこと、この繰り返しによって、脳が鍛えられていきます。

 このトレーニングを繰り返すことで、脳が普段働いていないところに血液を送り込み、低下していた機能を取り戻すことができます。

 だから、雑念が湧いてもいいのです。

 雑念が湧いたことに「気づく」ことで、それが「負荷」になって、脳が鍛えられていると捉えてください。(吉田昌生『1分間瞑想法』p55)

 

吉田昌生『1分間瞑想法』

まずは1分間のマインドフルネス瞑想でストレス対策

マインドフルネス瞑想で大切なのは、出来事や物事に対して、自分の見方で判断したり評価したりせず、あるがままを受け入れることと、今起きていることに「気づく」ことです。

ちなみにストレスによる心身へのダメージは、ストレスへの捉え方によって変わってきます。たとえばミスをして会社の上司に叱られたという出来事ひとつとってみても、その出来事を客観的に捉えて、二度と失敗しないよう分析する人もいれば、主観的に捉えて自分の過ちをひたすら責めることも出来ます。

つまりストレスは、ストレスのきっかけになった出来事や物事をどう捉えるかによって、影響が変わってくるのです。

そのため腸内環境の改善に加えて、ストレスの感じ方を変えるためのトレーニングだと思ってマインドフルネス瞑想を繰り返し、毎日の習慣にしていくことは、ストレス対策としておすすめなのです。

 

実際にマインドフルネス瞑想を試す際は、いきなり10~20分間瞑想をしようとしてもなかなか続かないため、まずは1分間瞑想が続くようにチャレンジしてみてください。

背筋を気持ちよく伸ばして座り、目を閉じたら、呼吸に意識を向けてみます。

そして、呼吸を行なっている間、まずは1分間、鼻の辺りに感じる気息の出入りを感じたり、呼気と吸気の感覚を観察したりしてみてください。また頭の中であれこれと考えるのを止め、シンプルな感覚でお腹のふくらみやちぢみの様子も観察してみましょう。

もし1分経たないうちに頭に雑念が浮かんでしまったら、雑念が浮かんだことに気づき、再び1分間、呼吸の観察を続けるようにしてください。

また、前述しましたが、雑念が浮かんでくるのは当然ですので、すぐに雑念が浮かんでしまっても、自分を責める必要は全くありません。たとえ雑念が浮かんでも、雑念が浮かんだということに自分で気づくよう心がければ、そのことがマインドフルネスのトレーニングになるのです。

もし慣れてきたら屋外で肌に吹きつける風の感触や、鳥の鳴き声といった様々な音などに気づいてみるようにすることも、マインドフルネスのトレーニングになります。

 

そのほか、マインドフルネス瞑想を日常生活に採り入れることは、うつやアトピーに悩んでいる方にも、ストレスを減らすことによる症状緩和のために効果的だと考えられます。

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腸は冷やすのではなく温めることが大切

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べています。

これまでの記事では主に、ストレス対策は、腸の健康を保つことから始まるということについて書いてきましたが、今回は「腸は冷やすのではなく温めることが大切である」ということについて述べていきたいと思います。

 

毎日暑いとどうしても冷たい飲みものをたくさん飲んでしまったり、冷房がきいた部屋にずっと居続けたりしてしまいます。

しかし「腸」の健康を維持することによってストレス対策を行うためには、夏場の慢性的な「冷え」に気をつける必要があります。

なぜなら冷たい物や冷房によってお腹(腸)を冷やしすぎることは、便秘や腹痛などの原因になるとされているからです。

また腸の専門家である松生恒夫氏は『腸はぜったい冷やすな!』のなかで、「冷え」に慢性的にさらされると、自律神経の働きが乱れ、頭痛やめまい、不眠や疲労感など、様々な症状があらわれてくると述べています。

 

 健康な人は、たとえ一時的に体が冷えても、温かい部屋に入り、あるいは衣類を着用して体が温まればまもなく改善します。

 これは冷えのために収縮していた血管が拡張し、血流がよくなるためです。逆に暑いときには、汗を出して熱を放出し、体温を下げようとします。

 このように、体にはもともと寒さや暑さに対応できる体温調節機能が備わっているのですが、現代人はこの機能に何らかの障害が起き、慢性的な冷え性から体調を崩している人が実に多く見られます。

 この体温調節機能は、自律神経によってコントロールされています。正常な状態では、日中は交感神経優位で体温は上昇傾向なのですが、夜間は副交感神経となり、体温は低下傾向になります。(松生恒夫『腸はぜったい冷やすな!』p17~18

 

 問題なのは、冷えに慢性的にさらされることです。この状態が続くと自律神経の働きが乱れ、さまざまな症状が現れるのです。

 自律神経の不調で交感神経が強く働き過ぎると、心拍数が増加し、動悸や息切れが起こるようになります。

 また、末梢の血管が収縮して血圧が上がり、頭痛や不眠を引き起こします。

 逆に副交感神経が強く働くと心臓の鼓動の間隔が長くなり、末梢の血管が拡張することで血圧が低くなって、めまいや疲労感が強く現れることがあります。

 このように、冷えによって、さまざまな病態が生じるのです。

松生恒夫『腸はぜったい冷やすな!』p18

 

松生恒夫『腸はぜったい冷やすな!』

 

夏の冷えに要注意

また、猛暑の日に冷房が効いた室内と外を行き来するなど、寒暖の差が激しい場合には特にからだは冷えやすく、腸の運動を低下させやすいと言います。

松生恒夫氏はこのことを「気温差一〇℃の法則」と呼び、「寒暖の変化は、ある意味で身体的ストレスであり、体や腸を冷やすことで、停滞便や便秘を引き起こすことにつながる」と『腸に悪い14の習慣』のなかで述べています。

したがって腸やからだの健康を維持するには、エアコンの温度設定に気をつけ、部屋の温度を下げ過ぎないようにすることで、外気温との温度差を小さくすることが重要になってきます。

それに加えて、特に夏は、暑いからといってよく冷えた清涼飲料水・スポーツドリンクを飲みすぎることは控えた方が良いように思われます。

冷えた清涼飲料水・スポーツドリンクはお腹を冷やす原因になるだけではなく、市販の清涼飲料水は砂糖や異性化糖など血糖値を急激に上げる糖質が多く含まれているため、血糖値が上がることでインスリンが分泌され、今度は低血糖に陥って無性に糖分を摂りたくなるなど、血糖値のコントロールが難しくなります。

そのように血糖値が乱高下することは、イライラや不安感を引き起こしやすくなります。

そのため、夏場のこまめな水分補給に適しているのは、清涼飲料水ではなく、ぬるめのミネラルウォーターか麦茶などのお茶類が好ましいと思われます。

また汗を大量にかいた場合や熱中症対策には、塩分の補給も大切ですが、その際は、中身が塩化ナトリウムだけの「食塩」ではなく、ミネラルバランスが整った自然塩を摂ったほうが良いです。

 

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腸の働きを良くするには副交感神経が大切

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は「腸の働きを良くするには副交感神経が大切」であるということについて書いていきたいと思います。

 

これまでの記事では、乳酸菌やビフィズス菌が含まれた「プロバイオティクス」を中心にして、腸内細菌のバランスを整えることがストレス対策につながるということについて述べてきました。

しかしストレス対策のためにはただ乳酸菌などの有用菌を摂取することだけではなく、自律神経のバランスを整えることも大切になってきます。

ちなみに自律神経は交感神経と副交感神経から成っており、血管に巻き付くようにして全身に張り巡らされているもので、アクティブな状態になったり、興奮したり緊張したりすると交感神経が優位になるといわれています。一方休息したり、リラックスしたりすると、副交感神経のほうが優位になると言われています。

健康的な生活を送るためには、この交感神経と副交感神経がバランスよく活動していることが大切だといわれていますが、ストレスが多いと、どうしても交感神経のほうが優位になってしまいます。

しかし交感神経ばかりが優位になってしまうと、腸は蠕動(ぜんどう)運動を鈍らせてしまうのです。

なぜなら腸は「腸神経叢」と「自律神経(交感神経・副交感神経)」という腸自体に存在する二つの神経によってコントロールされていますが、腸に限っては車のアクセルのような働きをするのは副交感神経であり、交感神経は腸の運動のブレーキ役を果たしているからです。

つまり、長期間、過度のストレスにさらされ続けてしまうと、腸の働きが抑えられ、便秘などの原因になってしまうのです。

また、余計にストレスを感じること自体が悪玉菌を増殖させることにつながっていってしまいますし、その状態に拍車がかかると「うつ」や「過敏性腸症候群」などの問題も生じてきてしまいます。

したがって、腸の健康を維持するためには、普段から深呼吸などをしてリラックスを心がけたり、時々、気晴らしのためにただぼんやりと青空を眺めたり森林浴などを行ったりすることが必要なのです。

 

腸の健康のためには副交感神経を優位にしてリラックス

 

ちなみに手っ取り早く副交感神経を優位にする方法は、リラックスしながら、「ふーぅっ」と、お腹を背中の方に押し込むようにして、なるべく長く(出来れば20秒間)、息を吐き続ける呼吸を行うことです。

 

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アトピー性皮膚炎とストレス、副腎疲労症候群、慢性炎症の関係とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は「アトピー性皮膚炎とストレス、副腎疲労症候群、慢性炎症の関係」について書いていきたいと思います。

 

副腎疲労症候群と慢性炎症は、アトピー性皮膚炎と深く関係しているように思われます。

アトピー性皮膚炎の発症には、心理ストレスが大きく影響しているとよく言われていますが、ストレスを感じてばかりいると、炎症を抑える働きがあるコルチゾールを分泌する副腎を疲労させてしまう原因になります。

もし副腎が疲労してしまうと、ステロイドホルモンであるコルチゾールが分泌されなくなるため、体内では慢性的な炎症が起きてしまうと考えられます。ちなみにアトピーの治療で用いられる「ステロイド剤」は、副腎でつくられるコルチゾールの不足を補うために用いられます。

またコルチゾールが減って体内に炎症が起こるようになると、イライラや不安感など、うつ病のような症状があらわれてくるとされていますが、このことは「副腎疲労症候群」と呼ばれており、高度情報化によってもたらされたストレス社会の新病ともいわれています。

 

 副腎(アドレナル)は「ストレスの腺」と称されていて、私たちの心身に降りかかるストレス、そのすべてに対してあまねく反応しています。

 そんな副腎の機能が低下すればするほど、心身の疲労が強まり、慢性疲労が色濃く現れるのです。そして、重篤な副腎疲労になると、いよいよベッドから出られなくなったり、イライラや不安感がつのる、気がふさぐなど、うつ病にきわめてよく似た症状を呈するのです。

 副腎の疲労度は、ストレスの大きさによって左右されます。たとえば、愛する人の死や、深刻な病気やケガ、暴力、いじめなど、こうした不幸な出来事は、副腎に非常に大きなダメージを与えます。

 それだけではなく、仕事への不満、プレッシャー、職場の人間関係、長時間労働、家族との口論、育児、介護、睡眠不足、運動不足など、日常に潜むストレスの数々も、多かれ少なかれ副腎に負担をかけます。

 つまり、こうしたストレスの積み重ねが副腎に疲労を蓄積させて、これといった原因のわからないだるさや疲れ、さらには心身のさまざまな不調を呼び込んでしまうのです。

(『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい 9割の医者が知らないストレス社会の新病』本間良子 監修 本間龍介 著 p3~4)

 

 コルチゾールには細胞をストレスから守り、元気にする働きがあります。免疫機能や血圧、血糖値の調整、水分やエネルギーの代謝に、塩分のコントロール、脂肪の分解、アレルギー症状を抑える抗炎症作用など非常に多くの役割を担っているため、コルチゾールの分泌量に異常が生じると、身体のありとあらゆる部分に不調をきたすのです。(藤森徹也『副腎疲労症候群』p34~35

 

副腎疲労症候群

アトピーを改善するには心理ストレスを減らすことが大切

アトピー性皮膚炎の発症に関しては、様々なことが挙げられていますが、心理ストレスが原因で副腎疲労や慢性炎症が起こってしまうことも、問題のひとつであるように思います。また、アトピーになると、気分が塞ぎこみがちになってしまいますが、うつに似た症状とアトピーが連動しているのも、その背景には副腎疲労と慢性炎症があると考えられます。

そのため、アトピー性皮膚炎を改善していくために大切なことは、なるべく心理ストレスを減らすことで副腎が疲れないようにすることだと思われます。

具体的には有酸素運動やヨガといった運動を適度に行ったり、深い呼吸やマインドフルネス瞑想を行ったりすることで、なるべくリラックスし、自律神経のうちの副交感神経を優位にすることです。

特にマインドフルネス瞑想に関しては、NHKの体を蝕む「キラーストレス」の特集番組で、マインドフルネス瞑想を行うと、RIPK2という遺伝子の働きが抑制され、ストレスホルモンの「コルチゾールの値」が正常に回復するという研究結果が紹介されていました。

そのほか、人間関係や電磁波など、ストレスを感じる環境にいることが多い方は、こまめに森林浴を行うことも、アトピーを治していくためには有効です。

 

森林浴を行うこともアトピーを治していくためには大切

こまめに森林浴を行うこともアトピーを治していくためには大切です。

 

アトピー性皮膚炎の改善のために重要な腸内環境

さらに根本的にアトピーを治していくためには、腸内環境を整えることで、血液をキレイにし、細胞をきれいにすることが重要です。血液の汚れは、腸内環境の乱れから起こってくるため、まず腸内環境を整えることが大切になってくるのです。

腸内環境は、砂糖や食品添加物、肉類などに含まれる動物性のタンパク質によって汚れやすくなります。また、心理的ストレスを必要以上に感じることも、やはり腸内細菌の悪玉菌が増殖する原因になります。

そして腸内細菌のバランスの乱れたり、腸内環境が悪化したりしてしまうと、血液中に未消化のタンパク質や細菌など、異物が入りこみやすくなり、結果的に血液を汚してしまいます。

そのため、アトピーを改善していくためには、日頃からストレス対策を行うことと普段の食生活を変えることで、腸内環境を整えることが大変重要なのです。

 

 

腸の汚れ

 ↓

血液の汚れ

 ↓

細胞の汚れが皮膚に現れる

 

 

慢性的なストレス

 ↓

腸内細菌のバランスの乱れ

 ↓

細菌などの異物の侵入

 ↓

体内の慢性炎症

 ↓

副腎のコルチゾールの分泌量の増加

 ↓

副腎疲労症候群

 

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うつと副腎疲労、慢性炎症の関係とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は「うつと副腎疲労、慢性炎症の関係」について書いていきたいと思います。

 

前回の記事では長期的なストレスによって起こる「副腎疲労症候群」と「慢性炎症」の関係について述べましたが、「副腎疲労症候群」と「慢性炎症」は、「うつ」の症状とも深く関わってきます。

特に「副腎疲労症候群」になると、イライラや不安感が募ったり、朝に目が覚めても布団から起き上がれなくなったりするなど、非常に「うつ病」に近い症状が出てくるとされています。

例えば、医学博士である本間龍介氏は『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい』のなかで、以下のように述べています。

 

 副腎(アドレナル)は「ストレスの腺」と称されていて、私たちの心身に降りかかるストレス、そのすべてに対してあまねく反応しています。

 そんな副腎の機能が低下すればするほど、心身の疲労が強まり、慢性疲労が色濃く現れるのです。そして、重篤な副腎疲労になると、いよいよベッドから出られなくなったり、イライラや不安感がつのる、気がふさぐなど、うつ病にきわめてよく似た症状を呈するのです。

 副腎の疲労度は、ストレスの大きさによって左右されます。たとえば、愛する人の死や、深刻な病気やケガ、暴力、いじめなど、こうした不幸な出来事は、副腎に非常に大きなダメージを与えます。

 それだけではなく、仕事への不満、プレッシャー、職場の人間関係、長時間労働、家族との口論、育児、介護、睡眠不足、運動不足など、日常に潜むストレスの数々も、多かれ少なかれ副腎に負担をかけます。

 つまり、こうしたストレスの積み重ねが副腎に疲労を蓄積させて、これといった原因のわからないだるさや疲れ、さらには心身のさまざまな不調を呼び込んでしまうのです。

『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい 9割の医者が知らないストレス社会の新病』本間良子 監修 本間龍介 著 p3~4

 

また、高度情報化によってもたらされたストレス社会においては、誰しもが副腎疲労に陥る可能性があり、特に生真面目なタイプや頑張り屋さんのタイプの方は、要注意だと言います。

 

 高度情報化社会と言われ、めまぐるしく変化する世の中にあって、十分な休息やリラックスタイムを持てない人も多いでしょう。さらには、ストレスフル社会とも呼ばれる昨今、年齢や性別を問わず、誰しもが副腎疲労に陥る可能性は大いにありうるのです。

 また、性格的には、真面目な人、頑張り屋、完璧主義者、感情をあらわにできないタイプの人などは要注意。そういう意味でも、日本人は副腎疲労を招きやすいタイプと言えるでしょう。

『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい 9割の医者が知らないストレス社会の新病』本間良子 監修 本間龍介 著 p4~5

 

「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい

慢性炎症とうつの関係とは?

もし長期的なストレスによって副腎が疲労してしまうと、炎症を抑える働きがあるコルチゾールが分泌されなくなるため、体内では慢性的な炎症が起きてしまうと考えられます。

 

 コルチゾールには細胞をストレスから守り、元気にする働きがあります。免疫機能や血圧、血糖値の調整、水分やエネルギーの代謝に、塩分のコントロール、脂肪の分解、アレルギー症状を抑える抗炎症作用など非常に多くの役割を担っているため、コルチゾールの分泌量に異常が生じると、身体のありとあらゆる部分に不調をきたすのです。(藤森徹也『副腎疲労症候群』p34~35)

 

そして、コルチゾールの不足と関係している「慢性炎症」が実は、「うつ」を引き起こす原因になっていると指摘するのは、精神科医の最上悠氏です。

最上悠氏の著作である『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』によれば、心理ストレスが与えられると、炎症を起こせと命令する炎症伝令物質が増加し、炎症を促進するのだといいます。しかし、そのブレーキ役として、ストレスホルモンや迷走神経が炎症を抑えようとするのですが、「それでも抑えきれないとき、ジリジリダラダラとした慢性炎症が起こる」のだそうです。

 

 慢性炎症は、ほとんどの場合、痛みなどを感じることがなく、外から見てわかるような症状もあまりありません。

 しかし、専門家が顕微鏡で体の組織をていねいに見たり、特殊な血液検査を行ったりしていくと、かすかな炎症反応が確認されます。とくに、脳で起こるものは〝ミクロの慢性炎症〟とよばれ、かなり精密な検査を行っても発見しにくいといわれています。

 そして、そのぐらい微弱なものだとしても、炎症がジリジリダラダラと続けば脳や体は確実に疲弊し、蝕まれます。洞窟にしたたる水滴が長い歳月をかけて硬い岩に穴を開けていくように、慢性炎症の蓄積は心身にさまざまなダメージをもたらすのです。

 

 脳の慢性炎症は、心理ストレスがあるときに起こりやすいことがわかっています。(最上悠『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』p57

 

「脳の炎症」を防げばうつは治せる

分かりやすくいえば、慢性的な心理ストレスが原因で炎症が長引いてしまうと、炎症の火消し役のストレスホルモンや迷走神経の働きが鈍くなってしまうということです。

先ほどの副腎疲労の問題と照らし合わせると、慢性炎症が先か、副腎疲労が先か、ということになってきますが、むしろそのことよりも、心理ストレスが原因で、副腎疲労や慢性炎症が起こってしまうことが問題であるように思います。

 

慢性的なストレス

  ↓

腸内細菌のバランスの乱れ

  ↓

細菌などの異物の侵入

  ↓

体内の慢性炎症

  ↓

副腎のコルチゾールの分泌量の増加

  ↓

副腎疲労症候群

 

慢性炎症を改善するには?

それではまず、慢性炎症を改善するにはどうすれば良いのでしょうか?

最上悠氏は『「脳の炎症」を防げばうつは治せる』のなかで、

 

  1. 「脳や体で起きている慢性炎症を抑える」
  2. 「慢性炎症の原因となる心理ストレスを減らす」

 

ことが大切だとしています。

また、「慢性炎症を改善するための、〝抗炎症のライフスタイル〟」として、「食事」と「運動」というふたつの切り口を挙げています。

「食事」に関しては、ビタミンCやビタミンEを中心にビタミン類をバランスよく摂ることや、ファイトケミカルポリフェノールなど、抗酸化作用がある栄養成分が多く含まれた野菜類を多めに摂ることが炎症を防ぐことにつながっていきます。

さらに、脂質に関しては、必須脂肪酸のうちのオメガ3脂肪酸には炎症を抑える効果があるとされていますので、日頃からオメガ3脂肪酸が多く含まれている食材を摂るようにすることも慢性的な炎症対策には大切になってきます。

「運動」に関しては、一般的に1日に30分程度、軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を行うことは、炎症を抑えるのに効果的だとされています。よく運動はストレス解消に最適だといわれますが、ストレスがなくなるということは、からだで起こっている慢性的な炎症が抑えられるということでもあるのです。

副腎疲労を解消するには?

また、「副腎疲労」を解消する方法についても、基本的には慢性炎症を抑えるためのライフスタイルとほぼ同じですが、本間龍介氏は『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい』のなかで、食品添加物やアルコール、カフェイン、トランス脂肪酸などの摂り過ぎに気をつけるよう注意を促しています。

さらに

 

 副腎疲労の治療には順番も大事で、腸からスタートして、肝臓、内分泌系・・・・・・と順番に行うのが基本です。

 腸から始めるのは、腸には異物が入ってくる入口であり、ストレスの入り口とも捉えられるからです。また、腸は炎症も起きやすく、副腎疲労とも深く関わってきます。

『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい』 本間龍介 著 p71~72

 

と述べ、プロバイオティクスによる腸内環境の改善の有効性についても触れています。

 

以上、ここまで「うつと副腎疲労、慢性炎症の関係」について書いてきましたが、うつの症状を少しでも改善していくためには、体内で慢性炎症が起こらないよう、副腎をケアすると共に、副腎がコルチゾールを分泌しなくて済むよう、ストレス対策を行うことが重要だと思われます。

そして、そのストレス対策として有効なのは、腸内環境の改善だと思われます。また、食事以外では有酸素運動や呼吸法・瞑想法などもストレス対策として効果を発揮してくれると思われます。

 

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ストレスによる副腎疲労症候群と慢性炎症の関係とは?

当ブログでは乳酸菌と腸内細菌のストレス対策効果慢性炎症・うつ・アトピーを改善するのにオススメである理由について述べていますが、今回は「ストレスによる副腎疲労症候群と慢性炎症の関係」について書いていきたいと思います。

 

前回の記事では「慢性炎症」について述べましたが、体や脳で起こる「慢性炎症」とは、異物によって体内で起こる火事のようなものであり、何となくイライラしたり、調子が悪かったり、元気が出なかったりすることと関係しています。また、心理的ストレスが関係してくるうつやアトピーなどの原因にもなっていると思われます。

 

そしてこの「慢性炎症」に関係が深いのは、「副腎疲労症候群」だと考えられます。

 

この「副腎疲労症候群」とはどういったものでしょうか? 「副腎疲労症候群」になると、うつ病のような症状になるとされていますが、この「副腎疲労症候群」については、藤森徹也氏が『副腎疲労症候群』のなかで簡潔に説明していますので、引用してみたいと思います。

 

 副腎疲労症候群は、文字通り副腎が疲れてしまう病気です。副腎とは、左右の腎臓の上部に覆いかぶさるようにある臓器で、多種のホルモンを分泌する内分泌器官です。副腎からは生命の維持にとって極めて重要な数々のホルモンが分泌されているため、副腎が正常に機能するか否かは、生命そのものに関わります。慢性的な疲労に悩み、病院の検査では異常なしと診断され、うつ病の治療をしても症状が改善しないという場合、数々のホルモンのなかでも特に注目したいのは、「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンです。(藤森徹也『副腎疲労症候群』p17

 

 

また副腎が分泌するストレスホルモンである「コルチゾール」については以下のように述べています。

 

 コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、身体にストレスがかかると分泌されるホルモンです。ストレスへの耐久力や回復力を増加させ、主に体調を保つ役割を担っています。このコルチゾールが適量分泌されることで、私たちの身体は日々のストレスから守られているのです。(藤森徹也『副腎疲労症候群』p17)

 

 コルチゾールには細胞をストレスから守り、元気にする働きがあります。免疫機能や血圧、血糖値の調整、水分やエネルギーの代謝に、塩分のコントロール、脂肪の分解、アレルギー症状を抑える抗炎症作用など非常に多くの役割を担っているため、コルチゾールの分泌量に異常が生じると、身体のありとあらゆる部分に不調をきたすのです。(藤森徹也『副腎疲労症候群』p34~35)

 

副腎疲労症候群

 

副腎が疲労すると慢性炎症が続く

藤森氏が「アレルギー症状を抑える抗炎症作用など非常に多くの役割を担っているため、コルチゾールの分泌量に異常が生じると、身体のありとあらゆる部分に不調をきたす」と述べているように、コルチゾールなどのホルモンを分泌する副腎が、長期的なストレスによって疲れてしまうと、抗炎症作用のあるコルチゾールがうまく分泌されなくなり、結果的に慢性炎症が起こってくると考えられます。

 

そしてこの慢性炎症はうつ病アトピー性皮膚炎とも関係していると考えられます。そのため、うつやアトピーといった症状を防いだり、改善したりするためには、ストレス対策を行って副腎の疲労を解消することが大切になってきます。

 

慢性的なストレス

  ↓

腸内細菌のバランスの乱れ

  ↓

細菌などの異物の侵入

  ↓

体内の慢性炎症

  ↓

副腎のコルチゾールの分泌量の増加

  ↓

副腎疲労症候群

 

副腎疲労と慢性炎症の対策には腸内細菌と腸内環境

そのストレス対策には、有酸素運動を行ったり、深呼吸をして副交感神経を優位にしたり、よく笑ったりするなど、様々な方法がありますが、それらの方法以外に、腸内細菌のバランスを整えたり、腸内環境を改善したりすることも実は大切です。

体内の慢性炎症は腸内細菌のバランスの乱れや腸内環境の悪化によってもたらされるため、普段から腸管粘膜や腸内細菌のバリア機能を高めることによって、異物が体内に侵入しないようにする必要があるのです。

実際、乳酸菌やビフィズス菌などの有用菌が含まれている「プロバイオティクス」の投与によって、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が低下したという報告もあります。そのあたりのことに関しては、以下の記事を参照していただきたいと思いますが、副腎疲労と慢性炎症を防ぐためには、ストレス対策として、腸内環境の改善が重要なのです。

 

stress-kaizen.hatenadiary.com

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 また、副腎疲労や慢性炎症の問題は「キラーストレス」とも関係してきます。

 

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